新車は慣らし運転をしてから乗りましょう
お気に入りのバイクが新車として納品されて来た時には、嬉しくて一刻も早く乗りたいと思うところですよね。
新車はバイクの機器全体の調子もよく乗っていて快適なものなのですが、実はこの納車間もない時期にどんな乗り方をするかによってその後のエンジン状態がかなり変わってきます。
慣らし運転が必要な理由はまず組み立てたばかりのバイク部品を一通り動かすことで動きを滑らかにし、部品の角をとって動き易い状態にするということです。
組み立てたばかりのバイクというのは一応走行チェックなどはしていますが、まだ部品がそれぞれの組み合わせに馴染んでいないため、走っていて動きのムラやがたつきを感じることがあります。
それと何よりも慣らし運転は機械的なことだけでなく運転をする本人がそのバイクになじむためにも必要というふうに言えるので、ぜひ最初にたっぷりと走るようにしておきたいですね。
慣らし運転として走行をするときにはできるだけエンジンの回転数を一定にして、長く規則的な運転をするようにしてください。
ですので高速道路や自動車専用道路のような信号で細かく止まることなく走れる道路が適切です。
メーカーによっては不要としていることころも
数十年前の自動車やバイクの場合には必須事項として言われてきた慣らし運転なのですが、現在では納品時に既にしっかりと部品の組み込みやテストはされているものとして慣らし運転は不要とするメーカーもあります。
メーカーの見解は完全にばらついており、トヨタが不要としている一方、カワサキは必要としており、他の有名メーカーも「どちらかといえば」という条件付きで行った方がよい、しなくてもよいといったことを言っています。
またメーカーの見解とは別にそれぞれのディーラーの担当者や整備担当者ごとに見解が分かれることもよくあるので、納品前に質問をしてみてもよいかもしれません。
ただ機器そのものに慣らし運転が必要でないとしても、新品としてつけられているタイヤはある程度慣らしてからの方が安全性能は高くなります。
納品したばかりのタイヤというのは表面に保護用の皮膜があり、しっかり走ったタイヤと比較してややスリップがしやすい傾向があります。
しばらく走ればすぐに取れますし、裏ワザとして簡単に表面の皮膜をとるやり方を紹介している人もいます。
ですがタイヤ性能は走って温まった頃に最も発揮されるので、できれば最初にしっかり走行をして道路に慣らすことは必要と言えます。
慣らし運転の基本
慣らし運転として走りだす時に気をつけたいのが、いきなり高速にしないということです。
最初の200kmくらいまではエンジン回転数を2000回転くらいにしておいて、気持ちトロトロ気味に走行しておくことを心がけます。
走行距離が2000kmを超えてきたら高速走行の準備も十分に出てくるので、3500~4000回転くらいにまでエンジンを上げて走行速度も上げていきます。
バイクの調子がつかめてきたら坂道の上昇~下降のような普段の道路とは異なる走行もしていきます。
最初のエンジンオイル交換は1000kmとされているので、その時期くらいまでは慣らし運転として走行をするものだと思ってください。