バイクを買ったら保険に入らないとダメ?

自賠責保険だけでは足りません

バイクを購入したときには必ず「自賠責保険」に加入をしなくてはならないことになっています。

この自賠責保険は強制加入となっているので、仮に本人が入りたくないと言ったとしても自分所有でバイクを公道で運転する限りはその義務からは逃れることはできません。

なぜ強制加入になっているかというと、バイクを運転していて事故を起こしてしまった場合保険に加入をしていないと相手方への補償ができなくなってしまうからです。

つまり言い換えるなら自賠責保険というのは事故を起こした時の被害者に対しての医療費や損害を担保するための目的のものです。

裏返せば仮に運転中に事故を起こしたとしても、自賠責保険だけの加入状況ならば自分の身に起きた怪我や損賠は一切補償されないということになります。

バイクはその構造上どうしても事故がおきたとき運転者にも大きな怪我をおいやすくなっています。

相手が自動車であったとしても、過失割合がバイク側にある場合はその補償は自賠責保険で行い、自分の怪我についてはあくまでも自力で対応をしなくてはいけません。

交通事故における損害賠償請求は年々高騰しています

交通事故を起こした時には、必ず加害者と被害者がいます。

まれに過失割合が5割ずつということもありますが、その場合であってもお互いに損害賠償請求を行ってそこから相殺分を計算していくことになります。

事故には人身事故と物損事故があり、人身事故の場合には自動車損害賠償保障法および民法709条の不法行為を根拠に被害者は加害者に損害賠償請求ができることと定められています。

人身事故とは文字通り自動車やバイクを運転していて他者に怪我を負わせるまたは死亡させるといったことをいいますが、その場合請求できる費用は「積極損害」「消極損害」「慰謝料」「物損」といったものに分けられます。

仮に運転中に起こした事故が単にモノを壊しただけの物損事故ならそのものを原状回復する費用を支払えばそれで終わりになりますが、人身事故の場合にはそういうわけにはいきません。

「積極損害」である怪我の治療費のほか、「消極損害」として怪我をして会社を休んだ分の損害の負担や、「慰謝料」として精神的・肉体的苦痛へのカバー、そして事故によって物損をしたときにはその分の補償までも行います。

この交通事故に関する損害賠償請求額は年々高騰する傾向にあり、死亡事故では億単位の請求になることもしばしばです。

自賠責保険だけでは到底まかないきれず、結局多くの負債を加害者は負うことになっています。

任意保険に加入しておくことのメリット

しかしながらそのようなことがわかっていても、未だにバイクにおける任意保険加入率は2~3割程度と低くなっています。

任意保険に加入しておくことで、上記のような億単位の人身事故が起きたとしても無制限に補償を受けることができたり、事故によって自分の身に何らかの損害が起きたときの補償も受けることができたりします。

何かあってから後悔をしても遅いですから、バイクに乗るときには必ず任意保険にも加入しておくことを強くおすすめしておきます。