ブレーキオイルの役目とは
ブレーキオイルは別名「ブレーキフルード」と呼ばれるバイクや自動車に使用されている消耗品の一つです。
「オイル」という名称からなんとなく潤滑油のような役割をするものと思ってしまうところですが、作用的には潤滑ではなく内部で圧力を作り出すための作動液として使用されます。
ですので最近では「ブレーキフルード」という名称で販売されていることも多くなっていますが、中身が従来のものと変わったわけではないので気にする必要はありません。
ブレーキフルードが入れられているのはブレーキホースと呼ばれるバイクの前輪・後輪につながるブレーキ部分のピストンとつながっているパーツです。
バイクや自動車を運転するときにブレーキをかけて動作をするのはこのブレーキフルードによるものなので、長く乗用することでフルードの分量が減ったり汚れたりするとブレーキの効きが悪くなってきてしまいます。
ブレーキフルードは使用頻度が高いほど早く劣化していきますが、全く使用をしていない時でも少しずつ空気と酸化していってしまいます。
劣化が進んでしまうとフルード内に水分が混入して沸点が低くなってしまうため、配管内が温まると沸騰が起こるようになります。
沸騰が起こると気泡が発生するためこれがブレーキホース内の圧力を下げることになります。
ブレーキホース内の気泡がブレーキ圧を下げてしまう現象を「ベーパーロック現象」といい、しばしば運転中にブレーキが効かなくなってしまうという事故の原因になってしまいます。
ブレーキオイルの交換時期
ブレーキオイルの交換時期は走行距離と交換時期の2つで判断することとされています。
一般的に自動二輪車では2年に1度の車検の時期が交換の目安となります。
頻繁にバイクに乗る場合にはブレーキオイルの劣化スピードが早くなってしまうこともありますので、交換をしてから時間が経過してきたらメンテナンスでブレーキオイルの様子をチェックして必要に応じて交換をしていくようにしましょう。
またバイクの保管状況や転倒や接触といった衝撃が合った場合にパーツから液漏れを起こしてしまうこともありますので、分量が極端に減っているようなときにはさらに詳しく点検をして適切に修理をしてえいくようにしましょう。
ちなみに自動車の場合にも同様にブレーキオイルが内部の構造で使用されていますが、その交換時期は4年に1回とバイクよりもかなり長くなっています。
これはバイクのブレーキの方がより劣化が起こりやすいということからきています。
ブレーキ性能は安全性能にただちに繋がる非常に重要なものなので、早め早めに対応をしておくことをおすすめします。
自分でDIYすることもできます
ブレーキオイルの交換は整備に慣れてきたら自分でも簡単にできる作業です。
バイクのブレーキオイルは車種によって場所が異なりますが、残量の目盛りの入ったタンクから補充をすることができるようになっています。
自分で作業を行うときにはまずはタイヤに接続しているブレーキに接続してあるブレーキホースを外してそこから古いオイルを抜きます。
このときエンジンオイルのように全部オイルを抜いてから新しい液を入れるということはせず、古いオイルに新しいオイルを継ぎ足しながら古いオイルがでなくなるようにしていきます。
古いオイルは細いチューブの中に入っているので、混ざり合うということはなくブレーキ口を開いておくと自然に古いものが先に出て行ってくれます。
一旦全部のオイルを抜いてから入れなおしてしまうと途中で空気が混入しやすくなるので、入れなおした直後からブレーキが効かなくなってしまったという不具合が起こりやすくなります。