バイクタイヤの交換時期の判断
バイクのタイヤは2輪しかないということもあり、運転をするときの感覚をかなり左右してきます。
直接地面の上を回転していくことから部品としての摩耗度は高く、衝撃によって破損をしてしまうこともよくあります。
バイクのタイヤが摩耗した状態のまま走行していると、スリップを起こしやすくなりブレーキをかけても停止をするまでの距離が長くなってしまいます。
タイヤの状態チェックはバイク初心者でもすぐに判断をすることができるわかりやすいパーツなので、毎日の走行前には必ず調べてから出発をするという習慣をつけましょう。
バイクタイヤには表面に溝が付けられていますが、長く走行をしていると少しずつ溝が減っていきスリップサインと言われる摩耗を知らせる模様が出てきます。
ただしこのサインが出る前であってもタイヤにキズがついてしまったり、ゴムが古くなって硬化してしまった場合には早めに交換をするようにしましょう。
スリップサインとはタイヤの脇にある△マークの先にあるポイントで、他の溝よりも少し浅めになっている部分のことです。
タイヤ全体が摩耗してくるとこのサインが表面に近くなっていくので、その高さに達したらそれが交換の時期ということになります。
年数的には3~4年が限界
バイク用タイヤはゴムでできていることから、時間が経つと硬くなりヒビが入るようになります。
普段の生活で使用している輪ゴムを考えてもらえばすぐにわかると思いますが、古くなった輪ゴムは弾力がなくなり、ちょっと引っ張っただけでブツンと切れてしまいます。
タイヤ用のゴムは輪ゴムよりもかなり耐久性を高めるための成分で作られていますが、基本的なゴムの性能は同じなので経年劣化が起こると同じようにもろい状態になってしまいます。
一般的にはタイヤの年数の限界は3~4年と言われています。
よくシーズン終わりごろにタイヤショップで大安売りをしているのを見かけますが、これは在庫として残しておくとタイヤはそれだけで性能が大きく落ちてしまうことから早めに売ってしまいたいという意図があるからです。
逆に言うとシーズンの変わり目に大安売りをしているバイクタイヤは既に製造から時間が立っているタイヤであることが考えられるのでその点ははじめから注意をしておくようにしましょう。
タイヤの製造年数がどのくらいかということはタイヤ本体についている刻印から判断することもできます。
タイヤの横には4~6桁の数字が入っているのですが、これは世界共通の数値で下2桁が製造年を示すものとなっています。
走行距離とタイヤ摩耗の関係
タイヤの摩耗は走行距離によってだいたい決まっています。
一般的にはゴム1mmの摩耗は5000kmの走行で起こると言われており、スリップサインが表示されるのは新品時8mmの溝が1.6mmまで減ったときなので、走行距離にすると約32000kmということになります。
ただしこれはあくまでも一般的な目安であり、高速道路での走行や急発進・急制動を繰り返す運転をする場合はもっと摩耗は早く起こります。
また走行時に釘など鋭利なものを踏んでパンクを起こしてしまうということがありますが、適切に処置をすれば同じように走行を続けることができます。
しかし踏みつけたものが大きかったりキズがついたまま走行を続けてしまうことでタイヤが避けた場合には修復ができず交換をしなくてはならなくなります。
バイクタイヤは前後2輪ありますが、交換時は片方だけでなく両方とも行うのが望ましいとされています。
買ったばかりのタイヤが裂けたという場合など例外はありますが、基本的にはタイヤ交換は前後一緒にするものと覚えておいてください。